パサートCCにFT-8900搭載のレポートです。
【コントロールパネル】
いまどきのクルマに無線機を取り付けるには、場所が無くて苦労します。
悩んだ結果、センターコンソールの灰皿の位置であれば何とかなりそうな
感じ。(さすがに本体までは入らないのでセパレートして使います)
灰皿を引き抜くと灰皿+シガーライターユニットの固定ネジがあり、トルクスネジ2本を外してみるが、ATセレクターのシフトゲートのパネルに引っかかり引き抜けません。
エアコン洗浄で入庫の折りに、ディーラーのメカニック氏に尋ねると手順を教えてくれました。シフトゲートの前側を上に引っ張り、次に後側を上に引けば外れます。
周囲のカバーは、先ず後側を引き抜き(ツメが引っかかっている)
次に前側を引き抜けばOK。
これで、灰皿ユニットを引き抜くことができます。
(シガーライターのコネクタを外す必要があります)
寸法を採取して板金を起こそうかと思いましたが、手元の金具を流用して何とかならないか頭をひねった結果、 ある試験治具に使ったL金具(特注)の残りと、EIAラックにケーブル固定用のDINレールを取り付けるために使ったL金具(これも特注)を組み合わせると、ドンピシャリの寸法になることを発見。
左はコの字に、右はZ字に組み合わせて、灰皿ユニットのネジ穴に固定。
次に、このブラケットにコントロールパネルの固定用のブラケットを取り付け。
アルミの平板(2ミリ厚)を切り出して加工。
この平板にはブラケットと後から製作する化粧パネルを固定するM3タップが必要なので、カレイナットを8個所圧入。
化粧パネル用に四隅にスタッド(M3オスメス)を取り付けますが、上と下では長さが異なります。
この平板をコの字、Z字金具の上にM3の大3点ネジ取り付けて、化粧パネルの寸法を採寸。
図面化してから、先ずは0.5ミリの透明塩ビシートで作成し当たりを確認。(透明なものを使うのがミソ)
図面を原寸で透明フィルム(エレコムのEDT-FFC)にプリンターで出力。
およその外形に切り、1ミリ厚のヘアライン付きアルミ板に貼り付け。
灰皿パネルは3次曲面!なので、この時点で手元にあった直径12センチほどのパイプにあてて曲面をだしておきます。
M3用の取り付け穴をあけ、外形をハンドニブラで加工し、ヤスリで仕上げ。
型紙より多少大きめにしておき クルマに当ててみて当たりを確認。
問題なければコントローラが顔を出す部分を加工。中心に8ミリの丸穴をあけてからハンドニブラで加工、ヤスリで仕上げ。四隅のアール部分と下側の長手方向はアールが必要なので、少々面倒でした。
コントローラがうまく顔を出してくれればオーケー。
化粧パネル用のスタッドの取り付け面を、3次曲面のパネルがうまくのるようにヤスリで加工。アールをつけておかないと、ネジを締めることによって、せっかく曲面加工した化粧パネルの形が変わってしまいます。
化粧パネルをスタッドに固定する方法は検討の結果、タカチのゴム足「A-P1」をカラーにして、M3のキャップボルトで固定する方法に行き着きました。
(キャップボルトにしたのは、サラやバインドより格好良く見えるため)
曲面パネルにネジを当てないといけないので、ネジ直接では具合が悪し。
この「ゴム足カラー」であれば、ネジとパネルの角度差をゴムがある程度吸収してくれるので好都合。(化粧パネルなので、締め付けトルクはそれほど必要ない)
コントローラに化粧パネルを嵌める構造としたため、マイクを直接引き出すことはできないので、純正の延長キットMEK-8を購入。取り付け位置はセンターコンソールの右側へ。
【ケーブルの引き回し】
コントローラから本体へのケーブルはシガーライターの穴から一度運転席側へ出し、センターコンソールとシートレールの間へ。
後席のシート(座面)を外し、トランクへ引き込み。同時に外部スピーカのケーブルも引っ張っておきます。外部スピーカはセンターコンソールの後端部(後席用のシガーライターの下)に両面テープで貼り付け。本来であれば運転席近傍へ設置したいところですが、万が一にも床に転がると事故の原因に成りかねないので、後席側へ。
【参考までにパサートCCのリアシート(座面)の外し方】
1.左右の前側(座ったときの太股の下ぐらい)に手を入れ上に引っ張って浮かせる。
2.次に、浮かせたまま後方へ押し込む。(左右別々の方が簡単)
3.こうするとドア側にある車両側のフックが外れる。
4.左右で同じことをすれば、座面が外れます。(シートヒーターのケーブルがあるので要注意)
アンテナと本体の設置は、次の機会に。