鉄道模型用のパワーパック インダクタと過電流保護のお話し

試作中の鉄道模型用のパワーパックですが、高調波対策として出力に47uHのインダクタを載せておきました。ところがこれが過電流保護を邪魔することに。

上の波形はインダクタ無しで出力短絡をした場合の電流波形です。これであれば高速で回路を遮断することができます。ところがインダクタを通すと次の波形に。

当然といえばそうなのですが立ち上がりがなまってしまい、過電流を高速で検出することができません。上記2つの波形は低出力時(50KHzの常点灯波形のみで、走らせてはいません)なので、出力を短絡させても危険はありませんが安全を第一に考えると短絡で動作を続けるのは避けたい。どの程度ノイズが出るかな?ということを確認するのにラジオを横に持ってきてAM/FM共に聞いてみました。

特にラジオに妨害があるとも認められないので、ここは安全第一を選んで(コイルは残しておきますが)回路上は通過させることにします。出力素子はトランジスタなので、MOSFETを使ったときほど立ち上がりは鋭くありません。これも結果としては良い選択であったということでしょうか。

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RS-485 32chのオープンコレクタ出力ボード

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RS-485で制御する32chのI/Oボード「Mcb-77」です。16Cch、R … 続きを読む

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IP電話の件、続き。

前回のブログでIP電話に関することを書きました。使えなかった時点でプロバイダのniftyに相談していたのですが、サポートセンターからの連絡が来る前に使えるようになったことから「これこれこうしたら使えるようになりました。問題があればお知らせください」と連絡を入れたところ、「この使い方であると接続が2セッションとなり規約違反になってしまいます。あらためて電話で相談させてください」と連絡が来たのが年末の最終営業日。この日なら良いですよ・・と、こちらから返信を入れ電話を待ちました。電話が来るまでの間に色々と調べたところ、ネット接続をIPv6にすれば問題無さそうということが分かりました。残念なことに光ファイバーケーブル導入のために購入した有線ルーターはIPv6に未対応だったので、買い換えを前提に購入するものを選定しておきました。

昨日、サポートセンターから連絡があり、相談の結果は調べておいた通りにIPv6に変更して、WEBCASTERはルーターと並列ではなく、ルーターのLAN側にPPPoEモードで設置すれば良いとのことだったので、その場でIPv6への変更をお願いし、IPv6対応のルーターをヨドバシカメラに注文、本日届いたので交換と設定作業を行いました。ルーター交換後、WEBCASTERをPPPoEモードでルーターの下位側(LAN側)に接続しましたが、WEBCASTERの管理画面でIP電話利用不可の表示。少しの間悩んでからルーターの設定画面を調べたらPPPoEパススルー機能の設定という項目があったので、「これか?」と思いチェックボックスをオン。無事、WEBCASTERのVoIPランプが点灯。

固定電話へのダイヤルと固定電話からのダイヤルで通話できることを確かめて作業を終了しました。

最終的なハード構成は、GE-ONU –> WSR-1800AX4P(今回買い換え) –> スイッチングハブ及びWEBCASTER という接続です。 

ルーターは無線ルーターですが、無線LAN機能はオフにしてあります。

最後になりましたが、本年もどうぞよろしくお願いします。

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VDSLから光ファイバーケーブルに

今までVDSLでのネット接続でしたが、光ファイバーケーブルの引き込みが可能になったので早速申し込み、工事が完了しました。光ファイバーケーブルの引き込みにあたって、固定電話とIP電話を分けるという使い方にしたのですが、NTTからは今までのIP電話機能付きのルーターをそのまま使えと。でも、このWEB CASTER V110って仕様上100Mまでですね。ですのでギガ対応のバッファローのルーターを購入。宅内に2台あるスイッチングハブもギガ対応に買い換え。PC用のケーブルもカテゴリー6Aのものに全て交換。結構手間の掛かる作業でした。

ところが工事完了後に問題発生。GE-ONUにルーターを接続し、LAN側にV110をつなげて設定したらIP電話が利用不可。さて、どうするか? ネットで調べたところGE-ONUを分岐させるという方法が。これで出来るの?と思いつつ、物は試しとギガ対応のスイッチングハブをもう1台購入。GE-ONUにハブを接続し、そこへV110とギガ対応のバッファローのルーターを。そうしたらV110のVoIP表示は正常に、PCも問題無くネット接続。試しに電話も加入回線からダイヤルして受けたらちゃんと聞こえます。なーんだ、これで良いんだ。ネットで調べてみると、ルーター2台の使用はよろしくないとの記述もありましたが、今のところ問題無く使えているのでしばらく様子を見ることにしましょう。
(ちなみにですが、無線LAN(Wi-Fi)はセキュリティ上の不安があるので常用していません。)

参考までに今回使ったもの。
ギガ対応のバッファローのルーター BHR-4GRV2
バッファローのスイッチングハブ  LSW6-GT-5NS/BK
バッファローのスイッチングハブ  EHC-G08MN2-HJW 2台
IP電話用ルーター WEB CASTER V110 

2024-01-08 追記
この件、実は続きを書かなければいけなくなりました。次号のブログも併せてお読みください。

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マウスの不具合

常用している3台のPCのうちメインマシンのマウスのホイールが回している方向に画面がスクロールしないという現象が起きるようになりました。バッファローのBSMOU27SMという型式の有線マウスです。もうずいぶん長いこと使っているものですが、静かで使い心地がよく気に入っています。だめなら買い換えるかと、とりあえず分解してみたらホイール周りがホコリだらけでとても汚い。(あまりに汚くて、ご覧に入れられるようなものではないので写真は撮っていません。)
まずは綺麗に掃除しましたが、あまり改善されませんでした。

何でだろう? ホイールの回転を検出しているエンコーダーかな?とも思いましたが、よく観察してみるとホイールを回しても内側の円盤が回っていないことに気がつきました。エンコーダを回している透明な樹脂の円盤状の部品にゴムのタイヤ状の部品がかぶせてあります。この樹脂製の円盤とゴムが滑って、ホイールを指で回しても回転が伝わっていないことがあるということ。

分解して樹脂の円盤をきれいに拭いて、ゴムの部品は台所用の洗剤で洗いました。これでだめなら、円盤とゴムをゴムボンドで接着するか・・と考えながら、乾燥後に組み上げて動作をみたらバッチリ動くように。これでもうしばらく使えそうです。

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電気機関車 EF210 を分解

低速性能が少し不安定なのと機械的なノイズが気になったので電気機関車EF210を分解しました。

台車も分解して各ギアをグリスアップして組立。走行試験をしたところ、ノイズが止まっていませんでした。これは台車ではなくモータが原因であると推測して再度分解し、共振防止を目的にモータに薄いゴムシートを貼り付けて組立。再び走行試験。機械的ノイズがきれいに止まりました。極低速での走行も安定。レールだけではなく車両の手入れも重要だと再認識しました。

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連結のアイデア

電気機関車と貨車を連結する際に貨車側が軽いとうまく連結できませんというのがこれ。

何か対策方法はないかと試してみたのが・・・。

まあ、上手くいったと思います。どうやったかという種明かし。

線路にネオジム磁石を埋め込んでみました。この磁石で貨車の台車中央の取付ネジ部分を引き寄せておきます。それによって貨車が動きづらくなって連結成功。但し、いくつか問題がありました。
モータ位置の高い機関車なら良いのですが、位置の低い電車だと線路のマグネットと車両のモータが干渉します。更にモータがスロットレス/コアレスだと、ここで引っ張られて強制停止。従ってこの方法は相手を選ぶということですね。一つの案としてラジコン用のサーボを動力にして上下機構を作り、通常は線路から少し距離をとっておくという方法があるのですが、線路下にそれなりのスペースが必要になってしまうため「お座敷レイアウト」だと使えません。もう少し頭を使ってみます。

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納品前のエージング

組立を終えた製品は完成検査後に8時間のエージングを行っています。写真はパナソニックのリレーを4個搭載した「Mcb-16 USB制御 4ch リレーユニット」です。エージング終了後に再度動作の確認を行い、問題の無いことを確認してから出荷します。

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Nゲージ用パワーユニット(パワーパック)の製作

世間がコロナで仕事も少々暇だった時期に久しぶりに鉄道模型をいじり始め、それに合わせてパワーコントローラ(パワーパック)の製作に手をつけました。どうせ作るのなら、今の時代に合わせてワンハンドルのマスコンを使ったコントローラを作ってみようと、できるだけ市販されている部品を使って試作したメカ部分がこれ。側板とカム、一部の板金部品は特注品です。これにAVRマイコンを使ったPWM制御基板を設計して組み合わせました。

ワンハンドル・マスコン

鉄道模型(ここではNゲージ)で停止時にも車両のライトを点灯させる、いわゆる常点灯を実現しようとすると高周波のPWMを使うのが常道です。およそ20キロヘルツ以上の幅の狭いパルスであればモータを回すことなくLEDのみを点灯させることができます。但し最近使われ始めたコアレスモータ(スロットレスモータとも言います)の場合は、そうでは無いこともあるようですが、手元にコアレスで照明付きの車両が無いので、ここのところは検証していません。

この高周波のパルスのデューティ比を上げていけば(周波数はそのままでパルス幅を広げる)車両は走り出します。ところが従来型のモータであると、突然走り出す、いわゆるロケットスタートになってしまいます。もし、実際の車両でこのような起動をしたら乗客は全員転倒し大けがです。そこで、起動をゆっくりとさせるためには高周波ではなく低周波の信号が必要となるのですが、常点灯も成立させるため、低周波と高周波を重ね合わせた信号を使うということになります。低周波はおよそ50ヘルツ前後、高周波は20キロヘルツ以上ですが、この50ヘルツがくせ者で人間の可聴帯域であるので、ある程度回転が早くなるまでジーという音が。ある程度広い部屋や騒音のある場所ではそれほど気にならないかもしれませんが静かな場所では邪魔な音。気分的にイヤなので開発作戦をスタート。

なぜ音がするかを考えてみると、50ヘルツという低い周波数であるとモータは動いたり止まったりを繰り返しているからということなんですね。特にPWMでは、オンとオフの繰り返しなのでその影響か顕著に表れてしまいます。昔ながらの直流制御のコントローラであれば、モータに印可されるのは直流電圧、即ち電流が途切れることが無いので静かです。ところが直流電圧であると、ある電圧超えたところでいきなり回り出す、先にも述べたロケットスタートで走り出してしまいます。結局、ゆっくり起動するには低周波が必要ということに。でもPWMではだめ。さてどうするかということなのですが、電流をなるべく切らなければ良いということをヒントに初めに試したのが全波整流した正弦波。50ヘルツ程度の正弦波を用意して、これを絶対値回路を使って全波整流(正弦波のプラス側にマイナス側を反転したものを加算した信号)し、これを元に高周波の常点灯用のPWM波と合成しトランジスタまたはMOSFETで出力。これで静かに回せました。

波形を見ると分かりますが、オフ(=0)になっている時間が短いんですね。結果、ジーとかブーとかいう耳障りな音は聞こえません。おまけに上品にゆっくり起動させることができます。まあ、これでも良いのですが綺麗な正弦波をワンチップで出せる安価なICが現時点ではないこと。だいぶ前だとICL8038といった便利なICがありました。何か無いかと探していたら、XR-2206というICを見つけて海外から送ってもらったのですが、メーカーでは既に製造中止。オペアンプで正負両電源を使って作るのもどうかなと考えていたところ閃きました。三角波でどう?三角波であれば比較的簡単なオペアンプ回路、おまけに単電源で作れそうだということで早速試作。ただ、当たり前の話しですが正弦波にせよ三角波にせよデューティを100%(ハイベタ)には出来ないんですよね。でも、実際のところ必要としているのは最高速ではなく「上品で静かな起動と加速」なので、ここは割り切ろうということで、三角波と高周波のPWMの合成で動作検証を進めました。

検証中に「リバースエンジニアリング」で他社製品を試してみたときに気がついたのですが、常点灯用の高周波パルスは連続で出さなくても良いのだと。(さすが専業メーカーだけあって、うまく工夫されています。)そこで早速、低周波の三角波を基準にしてコンパレータで三角波の一定区間を取り出して、その区間のみ高周波を合成したところ超低速な部分がさらに下げられました。この起動と低速性能であれば「お召し列車」を引いても文句は出ないのではないでしょうか。

高周波の幅の狭いパルスは従来型のモータでは回転力にはならないと考えていましたが、実のところは回す力になっているということですね。点灯に必要なだけのパルスを合成することで不要な駆動力を減らせるので、結果として低速性能が更に良くなるということだと思います。この検証の終わった回路でプリント板の設計が終わったので、近日正式なものを組んで再度動作を検証します。

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パワーユニット(パワーパック)の性能を動画で。

試作中のNゲージ用パワーユニットはこんな感じです・・ということがわかるようにTOMIXのEF210(従来型のモータ車)を走らせて動画に撮ってみました。(音はありません)
先ずは発進と停止。

次に超低速走行。(1分35秒くらいから更に速度を2段階にわたって下げています。)

パンタグラフを上げていませんが、気にしないこと!

次はブレッドボードによる試作回路の様子。きれいな加減速をさせるため、撮影用にマイコン制御でボリューム部分を数値制御しています。基本回路自体はボリュームのダイヤルを回して制御します。
なお、ワンハンドルのマスコンユニットで制御というときはマイコンによる制御になるので、ボリュームとマイコン、どちらにも対応出来るように考えてあります。

ライトは高周波のPWM制御ですが、モータ駆動はPWMではないので低周波のPWMにありがちなノイズはありません。(但し車両によっては若干聞こえることがあるようです。動画で使ったEF210ではPWMによるノイズはありません。)

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