鉄道模型と「はんだこて」

 Nゲージの車両への室内灯の設置についての記事や動画を拝見して気がついたことがありました。ほぼ全ての方が電子部品の組立に「ニクロムヒーター」のはんだこてをお使いです。趣味で使うのであれば万一壊しても問題になりませんが、電子機器の業界ではこれだと叱られます。ニクロムヒーターのはんだこては絶縁不良を起こして「こて先」に電圧が出てしまうことがあり、電子デバイスを破壊してしまうことがあるんですね。そのため、量産品の工場では「はんだこて用のテスター」を使って工具の管理をしているところが多いと思います。

 例えばテープLEDを購入すると、その包装に「ELECTROSTATIC SENSITIVE DEVICE」と注意書きが記載されているのではないでしょうか。LEDは静電気に弱いのでこのように書かれています。ではどうすればよいか? 気になるのであればセラミックヒーターのはんだこてをお使いいただくのが安心です。さらに万全を期すならば温度調節付きでアース端子付きのもの。これがいちばんです。

 空気が乾いた時期には作業者本人の静電気にも注意が必要です。電子機器に関する仕事が本業である当方では作業机には導電性のマット(抵抗を介してアースに落としてあります)と、はんだこてもアース端子付きのものを使用しています。また、手首に巻いて人体の静電気を逃がす「リストストラップ」を使うという方法もあります。

 なお、電子部品と関係の無い車両の工作といったことに使うのであれば、ニクロムヒーターのはんだこてをお使いになることは何の問題もありません。

半田こての例

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