今シーズンの養液栽培を振り返る

 養液栽培をするようになってだいぶ経ちました。副業の研究も兼ねてということもありましたが、やってみるとなかなか奥が深く面白いものです。今シーズンはトマト(ミニとミディ)、キュウリとニガウリ、網干メロン(マクワウリ)、万願寺唐辛子と唐辛子、そしてオクラを育てましたが、ここではオクラについて記録しておきましょう。

 オクラの栽培について調べてみると、直根性で・・・という記述が必ず出てきます。ということから昨年はじめて育てたときは養液栽培用のポットの底の中央に大きめの穴を開け、深めの角バケツで試しました。トマトが早めに終わりになったので、いくつか残っていた苗を「循環式水平栽培装置」にセットしておいたところ、かなり遅めのスタートであったにも関わらず良い結果が得られました。パイプが水平ですから根は横に広がるしかない条件であるのに何も問題無く育ったので、「なんだ、根に気を使わなくても良さそうだ」と解釈し、今シーズンは鉢にも別段の細工もせずに栽培を開始。今回は昨シーズン同様に四角いゴミバケツの上に鉢をセットした物を1鉢と水平栽培装置に4鉢をセット。ゴミバケツ式は特に空気を入れる仕組みも持たずに養液を入れたバケツの上に置いておくだけです。養液栽培の場合、養液に空気を送り込まないと根腐れするでしょ?と言われることが多いのですが、鉢ごと沈めるのではないかぎり鉢から下に出た根が空気に触れている部分があるので、空気を送り込まなくても問題ないことは確認済みです。栽培品種によってはこれが通用しないことがあるかもしれませんが、少なくともこのバケツ式栽培では問題になったことはありません。ただし、エアポンプを使った方が成長速度にはプラスになります。このオクラと同じ角バケツで育てた網干メロンと万願寺唐辛子は昼間はエアポンプで養液に空気を送り込む方式で育てました。なお、VU125規格のパイプを使った循環式の水平栽培装置では、エアレーションは全く行っていません。

万願寺唐辛子
角バケツでの万願寺唐辛子

 さて、今シーズンの状況はどうであったかということですが、春から気温が高かったことでトマトは成長が早く、また夏の高温の影響からか早めの終了となりました。それ以外は特に問題無く、網干メロンはかなりの量を収穫でき、万願寺唐辛子も食べきれないほどと言っても良い量が収穫できました。ニガウリは我が家の養液栽培とは相性が悪いのか、あまり多くはできませんでしたが、キュウリは結構な量の収穫ができましたので、夏の間はキュウリを買うことはありませんでした。

  さて、オクラです。気温が高く天候に恵まれたおかげで11月の初めくらいまでは買わずに済むほどの収穫が続きましたが、気温の低下と共に花は付いても結実して大きくなることが無くなり今シーズン終了。11月の最終日、天気が良かったので後片付けを行いました。

 今シーズンで一番大きく育ったのは角バケツでの栽培で、主茎の高さ(長さ)が180センチ、水平栽培装置のものは150センチ程度でした。これは水平栽培装置では根を伸ばす空間が角バケツに比べると狭いことが要因だと考えられます。但し水平栽培装置のものは脇芽の発生が結構有った結果、収穫量では角バケツに比べて決して悪くなかったので、優劣は付けがたいと言って良いと思います。水平栽培装置のパイプの中にはびっしりと根が伸びていて鉢を抜くときには少々苦労しました。(次の写真で右から3つめが角バケツで育てたものです。それ以外は水平栽培装置のものですが、装置から抜くときに根を切断しないと抜けませんでした。)

オクラ

 2シーズン栽培を経験した結果、オクラは養液栽培と相性が悪くないことが確認できたので、来シーズンも挑戦したいと思います。