鉄道模型の常点灯(続編)

 前回のKATOのEF210の照明改造の続編です。ネット上の記事で書かれていますが、モータの逆起電圧で反対側のライトがチラチラと光ることが確認されました。線路の状態が良ければパワーパック側のダイオードで吸収出来るようにも思えますが、線路と車輪の接触具合が悪いと、電力の行き場が無くなって反対側のライトが点灯してしまうのでしょう。この現象、TOMIXのEF210では発生しません。前回の回路図を見ていただくと気がつかれるかと思いますが、LEDと逆方向に逆電圧の保護用のダイオードが入っています。これと同じようにダイオードを入れてやれば、瞬間的な逆電圧を逃がしてしまえるでしょうということで、追加改造です。
 
 
 
 今回のKATOの場合、電流制限抵抗が両方向のLEDで共通になっているので、これをTOMIXと同じように両側(の運転台)のLED用に分けてしまいます。プリント板の一部をアクリル用のカッターでパターンカットして、追加の抵抗を載せる部分の銅箔のレジスト(銅のパターンを絶縁保護している塗料)をハンダが載るようにカッターで削り取ります。ここに初めから付いている抵抗(560Ω サイズはおそらく3216)と同じものをハンダ付けして追加します。
 
 

 次に両側のLEDと並列に極性を逆方向にしてスイッチングダイオードを取り付けます。ダイオードは手元にあったBAV21WS(サイズはSOD-323)を使いました。SOD-123サイズの1N4148Wを使おうと思ったのですが、LEDの隣のランドパターンには少し大きく、半田付け不良を起こしそうでしたのでこれより小さいサイズのBAV21WSに変えました。表側でも入りそうですが、天井(屋根)とのクリアランスがギリギリなので、LEDが実装されている背面側に実装します。
 
 
 
 基板に実装されているLEDの極性が分からなかったので、ここは測定器を使って向きを調べました。ここを間違えるとLEDが光らないだけで無く、LEDに逆方向の電圧が印加されて壊れます。 

 部品の取付が終わったら車両に戻し固定します。
 

 レールに載せて試験走行をさせましたが、進行方向側のライトは常点灯し、かつ反対側のライトがチカチカと点滅することはなく、無事改造終了です。
 
 お決まりの文句ですが、改造に失敗すると車両を壊したり過熱しての事故につながることがありますから、実際に手を入れられる場合は全てご自身の責任で行われてください

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鉄道模型の常点灯

 パワーパックの試作と検討を続けていますが、マイコン制御型でのモータ起動がいまひとつスムースではないので、ここはファーストクラスを目指してデジタルポテンショを9bit分解能から10bit分解能へと変更し、起動加速は満足のいく動きとなりました。(その結果、材料原価も上がりましたが。)評価用に使っているTOMIXのEF210での動作についてはこれで合格点なので、念のため他のものでも評価をということで、KATOのEF210を入手しました。

 さて、走らせてみようとレールに載せてライトを点灯させようと手動型パワーパックの高周波側のノブを回してもライトが点灯しません。低周波側のノブを回すと走り出してライトも点灯します。?と思ってネットで調べてみると、最近のKATOの製品は常点灯に対応していないんですね。早速分解して調べてみました。
 
 
 
 KATOの回路には、コンデンサが入っています。どうやら走行時のちらつき防止らしく、外してしまわれる方や改造されている方が結構いらっしゃるようです。常点灯無しはおもしろくないので、半田ごてに電源を入れて外してしまいました。

  

 中央にある561と印字されているものが電流制限用の560Ωの抵抗で、その左にあるのがコンデンサです。小さいですね。0603サイズのものだと思います。(0603とは0.6mmx0.3mmの外形のものを言います。)
容量をで測ってみたところ、0.69uFでした。容量測定は低めにでているようなので、おそらく0.82uFか1uFではないかと思います。これを半田ごてをあてて除去し車両に戻したところ、TOMIXと同じように常点灯するようになりました。LED駆動用の波形を低周波を元にした50Hz程度の細切れのPWMではちらつきがあるようです。これはLED駆動を連続したPWM波形とすれば解決します。 

 次の写真はTOMIXのLED基板です。こちらは1枚ものではなく運転台後方に1枚ずつ実装されています。1kΩの抵抗とLED、逆電圧保護用のダイオードが載っています。抵抗が1kなので、もう少し小さくしても良いかもしれません。両車の走り具合を比べてみると、KATOの方が起動電圧が高いので、今風に言うとTOMIXの方がエコかもしれません。
 

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鉄道模型用のパワーパック インダクタと過電流保護のお話し

試作中の鉄道模型用のパワーパックですが、高調波対策として出力に47uHのインダクタを載せておきました。ところがこれが過電流保護を邪魔することに。

上の波形はインダクタ無しで出力短絡をした場合の電流波形です。これであれば高速で回路を遮断することができます。ところがインダクタを通すと次の波形に。

当然といえばそうなのですが立ち上がりがなまってしまい、過電流を高速で検出することができません。上記2つの波形は低出力時(50KHzの常点灯波形のみで、走らせてはいません)なので、出力を短絡させても危険はありませんが安全を第一に考えると短絡で動作を続けるのは避けたい。どの程度ノイズが出るかな?ということを確認するのにラジオを横に持ってきてAM/FM共に聞いてみました。

特にラジオに妨害があるとも認められないので、ここは安全第一を選んで(コイルは残しておきますが)回路上は通過させることにします。出力素子はトランジスタなので、MOSFETを使ったときほど立ち上がりは鋭くありません。これも結果としては良い選択であったということでしょうか。

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RS-485 32chのオープンコレクタ出力ボード

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RS-485で制御する32chのI/Oボード「Mcb-77」です。16Cch、R … 続きを読む

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IP電話の件、続き。

前回のブログでIP電話に関することを書きました。使えなかった時点でプロバイダのniftyに相談していたのですが、サポートセンターからの連絡が来る前に使えるようになったことから「これこれこうしたら使えるようになりました。問題があればお知らせください」と連絡を入れたところ、「この使い方であると接続が2セッションとなり規約違反になってしまいます。あらためて電話で相談させてください」と連絡が来たのが年末の最終営業日。この日なら良いですよ・・と、こちらから返信を入れ電話を待ちました。電話が来るまでの間に色々と調べたところ、ネット接続をIPv6にすれば問題無さそうということが分かりました。残念なことに光ファイバーケーブル導入のために購入した有線ルーターはIPv6に未対応だったので、買い換えを前提に購入するものを選定しておきました。

昨日、サポートセンターから連絡があり、相談の結果は調べておいた通りにIPv6に変更して、WEBCASTERはルーターと並列ではなく、ルーターのLAN側にPPPoEモードで設置すれば良いとのことだったので、その場でIPv6への変更をお願いし、IPv6対応のルーターをヨドバシカメラに注文、本日届いたので交換と設定作業を行いました。ルーター交換後、WEBCASTERをPPPoEモードでルーターの下位側(LAN側)に接続しましたが、WEBCASTERの管理画面でIP電話利用不可の表示。少しの間悩んでからルーターの設定画面を調べたらPPPoEパススルー機能の設定という項目があったので、「これか?」と思いチェックボックスをオン。無事、WEBCASTERのVoIPランプが点灯。

固定電話へのダイヤルと固定電話からのダイヤルで通話できることを確かめて作業を終了しました。

最終的なハード構成は、GE-ONU –> WSR-1800AX4P(今回買い換え) –> スイッチングハブ及びWEBCASTER という接続です。 

ルーターは無線ルーターですが、無線LAN機能はオフにしてあります。

最後になりましたが、本年もどうぞよろしくお願いします。

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VDSLから光ファイバーケーブルに

今までVDSLでのネット接続でしたが、光ファイバーケーブルの引き込みが可能になったので早速申し込み、工事が完了しました。光ファイバーケーブルの引き込みにあたって、固定電話とIP電話を分けるという使い方にしたのですが、NTTからは今までのIP電話機能付きのルーターをそのまま使えと。でも、このWEB CASTER V110って仕様上100Mまでですね。ですのでギガ対応のバッファローのルーターを購入。宅内に2台あるスイッチングハブもギガ対応に買い換え。PC用のケーブルもカテゴリー6Aのものに全て交換。結構手間の掛かる作業でした。

ところが工事完了後に問題発生。GE-ONUにルーターを接続し、LAN側にV110をつなげて設定したらIP電話が利用不可。さて、どうするか? ネットで調べたところGE-ONUを分岐させるという方法が。これで出来るの?と思いつつ、物は試しとギガ対応のスイッチングハブをもう1台購入。GE-ONUにハブを接続し、そこへV110とギガ対応のバッファローのルーターを。そうしたらV110のVoIP表示は正常に、PCも問題無くネット接続。試しに電話も加入回線からダイヤルして受けたらちゃんと聞こえます。なーんだ、これで良いんだ。ネットで調べてみると、ルーター2台の使用はよろしくないとの記述もありましたが、今のところ問題無く使えているのでしばらく様子を見ることにしましょう。
(ちなみにですが、無線LAN(Wi-Fi)はセキュリティ上の不安があるので常用していません。)

参考までに今回使ったもの。
ギガ対応のバッファローのルーター BHR-4GRV2
バッファローのスイッチングハブ  LSW6-GT-5NS/BK
バッファローのスイッチングハブ  EHC-G08MN2-HJW 2台
IP電話用ルーター WEB CASTER V110 

2024-01-08 追記
この件、実は続きを書かなければいけなくなりました。次号のブログも併せてお読みください。

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マウスの不具合

常用している3台のPCのうちメインマシンのマウスのホイールが回している方向に画面がスクロールしないという現象が起きるようになりました。バッファローのBSMOU27SMという型式の有線マウスです。もうずいぶん長いこと使っているものですが、静かで使い心地がよく気に入っています。だめなら買い換えるかと、とりあえず分解してみたらホイール周りがホコリだらけでとても汚い。(あまりに汚くて、ご覧に入れられるようなものではないので写真は撮っていません。)
まずは綺麗に掃除しましたが、あまり改善されませんでした。

何でだろう? ホイールの回転を検出しているエンコーダーかな?とも思いましたが、よく観察してみるとホイールを回しても内側の円盤が回っていないことに気がつきました。エンコーダを回している透明な樹脂の円盤状の部品にゴムのタイヤ状の部品がかぶせてあります。この樹脂製の円盤とゴムが滑って、ホイールを指で回しても回転が伝わっていないことがあるということ。

分解して樹脂の円盤をきれいに拭いて、ゴムの部品は台所用の洗剤で洗いました。これでだめなら、円盤とゴムをゴムボンドで接着するか・・と考えながら、乾燥後に組み上げて動作をみたらバッチリ動くように。これでもうしばらく使えそうです。

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電気機関車 EF210 を分解

低速性能が少し不安定なのと機械的なノイズが気になったので電気機関車EF210を分解しました。

台車も分解して各ギアをグリスアップして組立。走行試験をしたところ、ノイズが止まっていませんでした。これは台車ではなくモータが原因であると推測して再度分解し、共振防止を目的にモータに薄いゴムシートを貼り付けて組立。再び走行試験。機械的ノイズがきれいに止まりました。極低速での走行も安定。レールだけではなく車両の手入れも重要だと再認識しました。

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連結のアイデア

電気機関車と貨車を連結する際に貨車側が軽いとうまく連結できませんというのがこれ。

何か対策方法はないかと試してみたのが・・・。

まあ、上手くいったと思います。どうやったかという種明かし。

線路にネオジム磁石を埋め込んでみました。この磁石で貨車の台車中央の取付ネジ部分を引き寄せておきます。それによって貨車が動きづらくなって連結成功。但し、いくつか問題がありました。
モータ位置の高い機関車なら良いのですが、位置の低い電車だと線路のマグネットと車両のモータが干渉します。更にモータがスロットレス/コアレスだと、ここで引っ張られて強制停止。従ってこの方法は相手を選ぶということですね。一つの案としてラジコン用のサーボを動力にして上下機構を作り、通常は線路から少し距離をとっておくという方法があるのですが、線路下にそれなりのスペースが必要になってしまうため「お座敷レイアウト」だと使えません。もう少し頭を使ってみます。

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納品前のエージング

組立を終えた製品は完成検査後に8時間のエージングを行っています。写真はパナソニックのリレーを4個搭載した「Mcb-16 USB制御 4ch リレーユニット」です。エージング終了後に再度動作の確認を行い、問題の無いことを確認してから出荷します。

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